活動報告
 
 


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 ☆ 【報告】「子どもの貧困と虐待を考えるシンポジウム」を開催しました
   [2015年3月15日(日)]
子どもの貧困と虐待を考えるシンポジウム1
子ども医療長崎ネットは、3月15日に長崎市で「子どもの貧困と虐待を考える
シンポジウム」を開催し、60人が参加。次の3人のシンポジストが報告しました。
まず、有田信一氏(ありた小児・矯正歯科院長)は、子どもの口腔内には、
子どもの生活と心理状態が反映されているとして、被虐待児の歯科的な特徴を述べ、
歯科健診等で虐待の可能性がある子がいたら、学校長や園長に対応を相談している。
一方、診察室では「虐待予防は育児支援から」との視点で、
口の機能発達の状況から好ましい育児アドバイスを行うなどの取り組みを紹介しました。
川井健蔵氏(フリースクール・自立援助ホーム『ドリームカムホーム』代表)は、
子どもの貧困率、虐待死する子どもの数、高校中退者の数などからみえる
子どもの貧困を紹介。子ども期の貧困は、成長後も自尊心や自己肯定感を低下させるし、
親による虐待に繋がった時の自尊感情は危機に晒されると強調。
自立支援ホームは法的には20歳までしか入所できないので、退所後は実際に
行方不明になる子や自殺する子などがおり、ケアができずに心配と憂慮しました。
渡邊弘氏(活水女子大学准教授)は、幸福追求権(基本的人権)は日本国憲法で
保障されているが、法的・制度的・政策的枠組みの中では実効的なものになっていない
ことを紹介。これを改善し、子どもを守る活動を発展させるには、
@市民が声をあげること、A人権侵害が起こるのは「閉じた」空間なので、
どんどん開くことと説明。いっぺんに制度を変えることは難しいが、
自治体レベルで少しずつ積み重なって発展してきた医療費無料化の運動が参考になる
と述べました。
続いて、フロアを交えて討論が行われ、「少年非行の中でも貧困が大きく占めている。
それが虐待をうみ、悪の循環になっている。核家族化も誘因と思う」(保護司)、
「里親の研修では心理面が中心で、口の中から虐待がわかるというのは初めて知った」
(里親)など活発な討論が行われました。
子どもの貧困と虐待を考えるシンポジウム2
 
◆感想アンケート結果
自身の仕事にも関連して、このようなテーマに大変興味をもち参加させていただきました。パネラーのお三方の話は各者に分かれて、お一人ずつの話をじっくり聞きたいぐらいでした。各方面で子どものサポートをしている方々の交流を通してシンポジウムを深めるのもいいのではないかと思いました。ぜひまた開催してほしいです。
知識をいただきました(歯の不自然チェックについて)。知らない事が多い。開かれた考え方、講演で参加してよかった。本当の大人になることは大変だ。教育が大事(大切)ということを再確認できた。
虫歯から虐待が見えるというお話はとても納得しました。保育園との連携はとても大切だと思いました。虐待がある場合、母と子どものそれぞれを別々にサポートする仕組みが必要だろうと思う。渡辺さんの法律のお話を聞き行政がきめ細かいサポートをするようになるべきだと思うが、そこまで行政がやれない現実もあるという状況で、民間の団体が積極的にサポートできる枠組を行政でもっと作ってほしい。
貧困、虐待とも難しく大きなテーマであり、内容のあるシンポに色々学びを得ることができました。ありがとうございます。ただ、テーマが重要だからこそ、もっと深く知りたいと感じました。それぞれのテーマでさらにじっくり話し合う場を設けていただければと思います。貧困家族(母子家庭など)で苦しい中子育てをし、精神的追い詰めながら生活している方も多くあります。社会風潮で、貧困=虐待や非行ととらわれがちで、そうした偏見に苦しむ母子も多く見られるのが現状です。社会全体で環境整備を整えることを感じます。
深刻な問題提起で真に今日的な問題でありました。人口減少に対して国は施策を講じつつありますが、一方で格差の問題にも、もっと光を当てていかなければならないと思いました。
子どもの貧困問題をもっと社会的に大きな問題として欲しい。この問題は親の働き方にも非常に関連が高い。そういう所の改善も同時に必要。親の貧困は働き方などで表面化しやすいが、子どもの貧困は見えにくい。どのようにして子どもの貧困に介入していくのかを考えていく事が重要。私自身PTA活動の中で学校へ子どもの貧困問題に積極的に関わってほしいと要請もしたが、お金の問題についていろいろ聞いたりする事も難しいようだ。う蝕児童が治療が約4割ある(私の子どもの学校では)。ここにどう介入していくのか?背景を調べたり、聞くのは困難。
虐待について考える機会になりました。ありがとうございました。デンマークだったと思いますが、すべての小学校に歯科医が常駐しているとのこと。もしも日本でもそうなっておれば、ネグレクトや虐待の問題は早期発見、早期対応、早期解決がはかれるだろう…と思いました。
以前小学校で教員しておりました。教育と医療と福祉の連携の重要性を感じている中、このような場に参加できることができてよかったです。
今日のシンポジウムは非常に考えさせられるものでした。今後に活かしたいと思います
口腔内の状況から生育歴がわかることは以前チラッと聞いたことがありましたが、今日はグラフや写真でよりわかりやすく伝わりました。小学校の高学年まで虫歯なしで育ったのでよかったなと思いました。貧困家庭だけに焦点をあてすぎて、もっと全般的な内容を知りたかった。母子家庭だけではなく父子家庭や親族にあずけられ育った子どもの育ちも無視しないでほしい。「大人は子どもの代弁者」この言葉は大切だと思いました。
有田先生の子どもの虫歯から虐待やネグレストが見えてくるというお話は分かりやすく興味がある内容で良かったです。渡辺先生の憲法の話、子どもの権利条約は何回聞いても良い話だなと再認識しました。貧困はいろんな面で教育の格差や健康まで影響して、また子どもの心の成長まで関係して悔しいです。政治が変わらないと改善されないと思いました。
色々な面からの講義でとても興味深かったです。
渡辺先生の憲法、法律の内容まできちんと確認するべきというのが印象的でした。新しい法律ができたから安心ではなく、その法律がちゃんと現実的で実現的であるかを確認しないといけないとわかりました。近藤さんぜひ実現させて下さい。
それぞれの事象の深刻さにまどわされず、法律の枠組を見据えて、国の政策や条例にだまされないように、子どもの最善の利益を考えたいと感じました。今日は有意義なお話が聞けました。ありがとうございました。
各シンポジストの意見は大変参考になりました。
時間をもっととってほしかった。
助産制度の利用もできる病院で助産師をしています。未受診、未婚、生活保護者等、虐待予備軍ともおもわれる症例に係わり、保健センターの方へフォローをお願いしている次第です。貧困という負の連鎖をどうたちきるか難しい問題だと改めて感じました。
今回3人の先生の話を聴きましたが、ネガティブな考えでなくポジティブな発言に徹してほしかった。
 
シンポジウムチラシ(PDFファイル)
 
 
 
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