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ジェネリック医薬品は新薬が投じた十数年の年月と100億円以上の膨大な開発コストを必要としないために薬価も低く設定され、また低い納入価も実現できる。
しかし、ジェネリック医薬品と先発品との薬価差の最大の要因は薬事法に規定される薬価算定ルール(加重平均値一定価格方式)と先発メーカーが採用している仕切価制度にある。
加重平均値一定価格方式によると新薬価は以下の式で決定される。
薬価算定方式
平均購入価格(納入価)はジェネリック医薬品では市場原理に基づき適時決められる。先発品はメーカーから大手卸への仕切価がメーカーにより決定されているため医療機関へはそれを下回っては納入できない。従って先発品の納入価は高めに固定する。ジェネリック医薬品の存在する長期収載品は新薬に比べて4〜6%低く定められているもののジェネリック医薬品と比較するとなお高め安定といえる。
長期収載品の薬価
先発品が加重平均値一定価格方式と仕切価制により高い薬価を維持するのに対し、適正な価格で販売されるジェネリック医薬品の薬価は改定のたびに急落する。ジェネリック医薬品が安いのは決して粗悪な原料や製造環境で生産されるからではない。先発品の高薬価が維持される現在の薬価制度自体に問題があるといえる。
先発品とジェネリック医薬品の薬価の推移 |
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